H瀬康さん

逗子ヨット協会への入会は、逗子に引っ越して数年経った頃ですので、40歳過ぎです。それまでは、スキー、ゴルフといった山スポーツが中心でした。逗子でマリンスポーツでもやろうかなと思っていたところ、逗子市民ヨット教室の告知をみて参加したという経緯です。

 正直言って、逗子に引っ越してくるまでは、海は嫌いでした。肌が弱くて日焼けがいやだったので。また、昔から船酔い・車酔いが酷くて。しかし、初めて市民ヨット教室で一人で海に出て、風に合わせて艇を進め、沖から海岸の賑わいを眺めた時に「これだ!」と興奮したのを憶えています。今では一年中顔が黒いです。

  市民ヨット教室を終えてからいきなり船を買うのもハードルが高いし、上手くなりたいなと思い、まずは逗子海岸のマリンボックスにてスクールに数回通った後、レンタル会員になりました。そうしてマリンボックスに通っているうち、そこを拠点とするヨットクラブ・クリムゾンの紹介を受け、参加して、スループ艇(シーラーク、シカーラ)でイチから技術を教わりました。また、協会には上手な人や経験が豊富な方など人材豊富なので、声をかけて積極的に教えを乞うようにしました。昨年から、シングルハンドのレーザー艇も私有してマリンボックスに置いています。

  本やネット動画もたくさん見ました。ヨットの教本(日本語のもの)はとても少ないのですが、ネットで調べたり江ノ島ハーバーの売店に行ったりして、入手した本を読みあさりました。YouTubeにはたくさんの動画があり、はじめの頃はそれこそ毎晩夜中まで、艤装や体の動かし方等を見ていました。大人から始める利点は、ある程度時間とお金をかけられることと、理屈から入れることじゃないでしょうかね。

 逗子ヨット協会は、のんびりセーリング派、レース派、丘セーラー、元セーラー、艤装いじり派など、色々な地元逗子の人たちが、交流を深められる、懐の広い場であることが気に入ってます。今後も引き続きそうあってほしいです。

 新たに入会した方が、自分で船を持つか、グループに所属するか等、今後の方針を決められるくらいまで指導をしてあげられる体制がいっそう整備されると、よりよいと思います。私自身は、自分をセーリングという奥深いスポーツに導いてくれた協会への恩返しと思って、市民ヨット教室や子どもヨット教室でのコーチ役を買って出ています。楽しそうに乗艇してくださる顔を拝見できるのがとても嬉しいですし、新たな仲間に加わってくださると一層嬉しく思います。

  船という命を預ける道具を使うスポーツである以上、他のスポーツと同様に、安全と技能向上のためにはウェアや船体維持にある程度のお金は使いますが、工夫次第で、ゴルフやスキーよりも安く楽しめます。何より、セーリングを通じての多くの人たちとの交流は、会社の同僚、学生時代の同窓、子どものパパ友・ママ友とは異なる豊かな逗子ライフをもたらしてくれると感じています。